葉酸を摂取するとつわりが軽くなるって本当?葉酸とつわりの関係性とは

2023.01.17

妊娠すると体にさまざまな変化が起こります。そのうちの1つに「つわり」があります。
全くない方もいれば、点滴や入院が必要になる方もいるつわりですが、妊娠する約8割の人が経験とするといわれています。吐きづわりや食べづわりといった、つわりの症状もさまざまです。個人差も大きく、症状を少しでも抑えたいと思う方も多いでしょう。

そこで今回は、妊娠初期に必要な葉酸とつわりの関係性についてもご紹介します。

妊娠中に起こるつわりとは?

つわりとは、妊娠5週目ごろから起こる吐き気や嘔吐などの消化器系の異常のことで、妊娠悪阻ともいいます。つわりは、妊娠初期から中期まで続きますが、人によっては後期まで続くこともあります。
つわりの原因は、体内で起こる急激な変化や、ホルモン、代謝の変化などが挙げられていますが、明確な原因はわかっていません。

つわりの主な症状

つわりの代表的な症状は、吐き気、胃や胸のむかつき、眠気、耳鳴り、頭痛、嘔吐、倦怠感、嗅覚敏感が挙げられます。個人差があり、さまざまなタイプがあります。

タイプ 症状
吐きづわり 吐き気がひどい
食べると吐き気などのつわりが起こる
食べづわり つねに何か食べていないと気持ち悪い
空腹時につわりが起こる
においつわり 特定のものや場所のにおいで気分が悪くなる
眠りづわり 眠気やだるさがひどくなる
よだれづわり よだれが大量にでる

つわりは、50~80%の妊婦さんに起こるといわれていますが、中には全く起こらない方もいます。つわりの有無と胎児の状態は無関係のため、つわりがひどいからといって赤ちゃんに悪影響を与えるなどといったことはありません。

葉酸を摂取するとつわりが軽くなる?

妊活中・妊娠中は、葉酸の摂取が必要と多くの方が聞いたことがあるのではないでしょうか。葉酸摂取が推奨されているため、葉酸を摂取するとつわりが軽くなるのではないかと思う方もいるかもしれません。
ここでは「葉酸」と「つわり」の関係性についてご紹介します。

葉酸とはどんな栄養素?

葉酸は、水溶性ビタミンであるビタミンB群の一種です。赤血球の生成に役立つビタミンのため、造血ビタミンともいわれています。また、葉酸はDNAの合成を促進して、赤血球の生成や多くの生体機能に関わっているといわれています。
特に、妊娠している方にとっては、胎児の成長に必要な栄養素です。葉酸が不足してしまうと、細胞分裂が正常に行われず、胎児の神経管閉鎖障害のリスクが高まるといわれています。神経管閉鎖障害により、胎児の下半身間麻痺や流産・死産の原因となります。
神経管は妊娠初期から作られるため、妊娠する前の妊活中から葉酸を摂取すると良いとされています。遅くとも妊娠初期から摂取していくことをおすすめします。

出典:厚生労働省 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針(P.11~P.12)
https://www.mhlw.go.jp/content/000776926.pdf

葉酸とつわりの関係性

葉酸は、妊娠中に必要な成分ですが、葉酸はつわりと関係しているのでしょうか。
結論からいうと、葉酸はつわりとの関係性はなく、葉酸を摂取したからといってつわりの症状が抑えられることはありません。
ただし、同じビタミンB群であるビタミンB6はつわりを軽減する可能性があるとされています。すでにアメリカの米国産婦人科学会ではつわりの症状に対してビタミンB6を摂取する治療法が取り入れられていて、日本産婦人科ガイドラインでもつわりに対してビタミンB6を摂取することがつわり軽減につながる旨が記載されています。
また、葉酸は赤ちゃんの成長や造血に役立つため、葉酸と一緒にビタミンB6を摂取することがおすすめです。

出典:産婦人科診療ガイドライン 産科編2020
https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2020.pdf

妊娠したらどのくらい葉酸・ビタミンB6が必要?

1日に必要な栄養素は、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」にて、明記されています。妊娠中はどのくらい葉酸とビタミンB6を摂取すれば良いのでしょうか。

妊娠中(女性18~49歳)に必要な葉酸の量は、400μg/日です。妊活中は、200μg/日が必要とされていますが、食品とは別に+400μgの葉酸をサプリメント等で摂取することが推奨されています。
ビタミンB6は、妊娠中(女性18~49歳)は、1.2mg/日が必要量とされています。なお、ビタミンB6は耐容上限量が決まっており45mg/日となっています。

サプリメントを服用する際は、上限量に注意するようにしましょう。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

葉酸やビタミンB6を多く含む食品

赤ちゃんの成長に必要な葉酸、つわりを軽減するといわれているビタミンB6は、どのような食品に多く含まれているのでしょうか。

葉酸を多く含む食品

まずは葉酸を多く含む食品をご紹介します。併せてビタミンB6も見ていきましょう。

食品名(100g) 葉酸 ビタミンB6
モロヘイヤ(ゆで) 67µg 0.08mg
ブロッコリー(ゆで) 120µg 0.14mg
ほうれん草(ゆで) 110µg 0.08mg
小松菜(ゆで) 86µg 0.06mg
えだまめ(ゆで) 260µg 0.08mg
いちご 90µg 0.04mg
アボカド 83µg 0.29mg

葉酸は、野菜や果実に多く含まれます。葉酸の他にも、免疫力のアップに期待できるビタミンCや便秘解消に役立つ食物繊維を多く含む食品も多いです。妊娠中は便秘になりやすく、便秘は免疫力低下にもつながるため、風邪予防も同時にしたいところ。そのため、野菜や果実を積極的に摂取することをおすすめします。
中でもアボカドは、100g(アボカド約1/2サイズ)食べることで、葉酸だけではなくビタミンB6も補うことができます。

アボカドの詳しい栄養素やおすすめレシピはこちらの記事で紹介しています。
https://na-shop.jp/column/20221117/

ビタミンB6を多く含む食品

次にビタミンB6を多く含む食品について、葉酸の量と一緒にご紹介します。

食品名(100g) 葉酸 ビタミンB6
牛レバー 1000µg 0.89mg
鶏ささみ 15µg 0.62mg
鶏むね 13µg 0.25mg
モロヘイヤ(ゆで) 67µg 0.08mg
西洋かぼちゃ(ゆで) 36µg 0.19mg
バナナ 26µg 0.38mg

ビタミンB6は、肉類に多く含まれています。葉酸を多く含む食品とうまく組み合わせて料理に入れると良いでしょう。例えば、ゆでた鶏ささみにゆでたブロッコリーとマヨネーズ、マスタードで和えるのもおすすめです。ぜひ、組み合わせて食事に取り入れてみてください。

ただし、ビタミンB6を多く含む食品で、牛レバーには注意が必要です。牛レバーも含めレバー類は、鉄分を多く含んでいてビタミンB6といった妊娠中に必要な栄養素を多く含んでいます。
しかし、摂りすぎると胎児に影響するビタミンAも多く含まれています。そのため、レバーは妊娠中に必要な栄養素を豊富に含んでいますが、食べ過ぎや連日食べる摂取するのは避けた方が良い食品です。できるだけ、野菜やくだもので摂取すると良いでしょう。

妊娠中におすすめの葉酸サプリ

葉酸は、赤ちゃんの成長に役立つ成分でもあります。妊娠中は、赤ちゃんに血液を通じて栄養を送ることから血液量が増えます。そのため、葉酸のような造血を助けてくれる栄養を摂取する必要があります。とはいえ、つわりであまり食べられない、気分がすぐれない時も多いでしょう。そんな時は、野菜やフルーツといったさっぱりとしたもので摂取したり、サプリメントで補ったりすることがおすすめです。

メルミーは鉄分や葉酸が1日に必要な分が含まれているのはもちろん、ビタミンB6をはじめとする他のビタミンB群も含んでいます。また妊娠中に嬉しい添加物不使用で、国内の工場で生産しています。産婦人科医と管理栄養士が監修したサプリメントなので、栄養素も多すぎず少なすぎない適量が含まれています。葉酸サプリの服用を検討しているなら「メルミー」はいかがでしょうか。

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まとめ

今回は、葉酸とつわりの関係性について解説しました。葉酸とつわりの関係性はなく、葉酸を摂取したからといってつわりが解消されることはありません。ただし、葉酸は赤ちゃんの成長を促す大事な栄養素のため、妊娠中は意識して葉酸を多く含む食品を摂取するよう心掛けましょう。食事での摂取が難しい場合は、サプリメントでサポートしてあげるのもおすすめです。